プロジェクトストーリー プロジェクトストーリー

PROJECT MEMBER

  • 坂本 進一

    2012年中途入社。商品開発部主任。プロジェクトリーダーとして全体管理を担当。

  • 胡 栄杰

    2011年中途入社。商品開発部所属。市場調査や開発・設計・評価など幅広い業務を担当。

  • 藤川 遼

    2013年入社。プロジェクトに途中から合流し、主に製品テスト・評価を担当。

PROJECT STORY

プロのバイヤーたちも驚愕! “市場創造”を成し遂げた、工進初の「インバーター発電機」開発プロジェクト。

今回のプロジェクトが始まった
きっかけについて教えてください。

今回のミッションは、今まで当社で製造したことのない新製品として「インバーター発電機」を開発し、製品化すること。このプロジェクトが立ち上がったのは、ポンプ・噴霧器という主力製品に加え、冬を含めたオールシーズンで需要が見込める新しい売上の柱をつくる必要があったからです。

ポンプ・噴霧器に関して当社は歴史もあり、ノウハウもあります。しかし、これらの製品は農業と関連が深く、春に販売が集中する傾向があるため、季節を問わずにプラスアルファの売上を積み上げる新製品の開発が急務となっていました。

それぞれのプロジェクトでの役割は?

私はプロジェクトリーダーとして、全体のスケジュール管理、他部署との連携、中国の生産工場との折衝、商品試験や評価に携わりました。開発の重要な時期には毎月のように中国へ出張し、仕様決めや製造工程の調整を行いました。

私は中国工場とのやりとりを担当するとともに、市場調査から設計・製造・評価の実務を担当。インバーター発電機の開発では当社は後発となるため、他社製品との差別化を図りつつコストを抑え、かつ品質を保持するためにはどうすればいいかと、常に試行錯誤しながら開発を進めてきました。

私はプロジェクトの後半に、主に製品テスト・評価の担当として途中合流しました。当社として初の取り組みのため、製品テスト方法の確立や評価基準の作成など、すべてが手探り状態。発電機に詳しい社員をアドバイザーとして迎え、その方の知恵と経験を借りながら作業を進めました。

工進のインバーター発電機の強みについて教えてください。

インバーター発電機はすでに他社がさまざまな製品を出していますから、同じ物をつくっても意味がありません。そこで、お客様の声を聞いたり、試作品を実際に使ってもらってニーズを探りながら、当社ならではの付加価値を加えて開発しました。その結果、他社製品と比べて使い勝手や性能に優れた製品をロープライスで実現することができたのです。

例えば、ユーザー調査に基づき、最初に検討していたUSB出力をシガーソケット出力に変更。こうすることで用途を限定せず、幅広いシーンで使っていただけるようになりました。他にも、使用電気量の目安を示すインジケーターを設けたうえで、電力の使い過ぎで強制遮断された際でも再起動しやすくしたり、キャリーハンドルをつけて持ち運びしやすくしたりと、他社にはない機能を搭載しました。今までにない製品ができたと自負しています。

プロジェクトを進める中で、
どんな苦労や喜びがありましたか?

新しい製品のため、これを評価する方法が社内で確立していなかったので、やるべきことが膨大にあり、当初は本当に大変でした。特にインバーター発電機は、エンジン・燃料・電気といった非常に危険性の高い要素を含む製品のため、安全性の確保が第一。製品テストや評価にはひとつの抜けも許されません。確実に安全な製品をつくることは非常に難しいことでしたが、自分にとって貴重な経験にもなりました。

品質管理では現在もチャレンジが続いています。今回のプロジェクトをきっかけに、さらなる品質改善へ向けて専門の部署が立ち上がりました。この部署では発電機だけでなく、他の製品の品質管理も一括して行っています。このように、会社組織全体にも影響を与える成功プロジェクトに携われたという点でも喜びを感じています。

特に印象的だったエピソードに
ついて教えてください。

製品が完成し、ホームセンターのバイヤーさんなどお客様を当社内見会に招待したときのことです。私たちの手がけたインバーター発電機を紹介し、実際にエンジンをかけた瞬間、お客様の瞳孔がぐっと開くのがわかるほど、会場内にどよめきが走りました。起動時の振動の低さ、そして安定した静音性に大変驚かれたのです。起動した様子を見ただけで、バイヤーのみなさんから「これは売れる!」と言っていただけました。心の中でガッツポーズをしたのはもちろん、心底ほっとしましたし、今までやってきてよかったと実感しましたね。まさに“市場創造”の瞬間でした。

私が印象的だったのは、製品評価の最終段階でテストした主要部品について。その部品は、供給するメーカーにとって企業秘密の要素が多く、「中身はブラックボックスだが、品質は確か」と業界でも認知されています。でも、安全性を追求するためにはその部品も評価する必要があると判断。私は、そのメーカーの中国人担当者と粘り強く交渉を続けた結果、ブラックボックスの実態をなんとか把握することに成功しました。無事にテストも終えることができたのは、信頼関係を築けたからこそ可能になったのだと思います。

今の胡さんの話にも関係していることで、今回のプロジェクトにアドバイザーとして関わってくださった顧問役のメンバーは、プロ意識が非常に高く厳しい方です。最初は評価報告書を提出する度に、誤字・脱字も含めてことごとくNGのフィードバックがあり、私にとっては大きなチャレンジが続きました。だから、徐々に精度を上げることができていって、100を超えるすべてのテスト項目が「完了」となったときは感無量でしたね。

このプロジェクトを通して、当社に今までなかったインバーター発電機という商品カテゴリーを生み出し業績に貢献できたことは、メンバーそれぞれにとって大きな自信になりました。同時に、貴重な経験と知識を積むことができ、個々がさらに成長したと感じています。当社はチャレンジを大切にする会社です。これからも今回の成功を糧として、お客様に喜んでいただける革新的な商品を創造していきたいですね。